ジューシーなローストビーフ
イギリスの食のイメージは「美味しくない」「不味い」等々。かなり不名誉なイメージが付きまとう。筆者も20代の頃、英国留学時代にまさに経験済み。
ヨーロッパの他の国同様、穀類を主食という概念はないが、ジャガイモを揚げる(チップス)、焼く(ベークトポテト)、或いは茹でるなどしたものが主菜の付け合せとして大量に添えられる事が多く、ジャガイモが事実上主食の様になっている。そこに、肉、魚が加わる。
問題なのは野菜。茹で野菜が多いが、その多くは食感が無くなるほど茹ですぎることが多い。食材と調理法のバリエーションは確かに貧弱で、世界的に不味いイメージが定着してしまったようだ。イギリス料理で唯一おいしく食べられるのは、ローストビーフ、ステーキ、パイ料理だけだと聞く。これらの料理も良い意味で考えれば「シンプルで基本的な料理」になるのだろう。
ここで名誉挽回したいのが、イギリス式朝食である。ソーセージやベーコン、卵料理とたっぷりの紅茶。アメリカン・ブレックファストや温かい料理の無いコンチネンタルブレックファストに比べて内容がかなり充実している。昔から、イギリス人は食にあまり興味がないとされているが、若者の間では、海外のグルメに興味を持ち、積極的に生活に取り入れているようだ。余談だが、留学中、毎日、ジャガイモを食べさせられたせいか、ジャガイモ嫌いになってしまった筆者…。