松の実のクロワッサン
プロヴァンス地方から南西部にかけて、松林が広がり、松の実のできる種の松が広く繁殖することから、この地方では古くから松の実がお菓子やお料理に広く使われたようです。
しかも、日本では考えられないほど、それはぜいたくに松の実がたっぷり。長く伝わる郷土菓子のせいか、それぞれのお店が個性を主張しているようです。カリカリと歯切れがよく、シンプルな味のものが、一番人気のようです。形もクロワッサン(三日月型)という名前にもかかわらず、馬蹄形だったり、葉巻型、ナマコのような形など・・・、と味、形、大きさ共に、バラエティに富んだものがいっぱい。プロヴァンス生まれの預言書ノストラダムスの著書にも"松の実のクロワッサン"が登場していたとか。地中海気候のため年間を通して温暖な地方。ゴッホ、セザンヌ、ゴーギャン等も、この地をこよなく愛し、数々の名作を残しています。彼らもこのクロワッサンを食していたのかなと想像を巡らしてしまいます。