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モロッコ編

その2 “ラマダン”に関して

ラマダン
ラマダン

ラマダンとはイスラム教徒が断食を行う約1か月間を指す。この期間、日中の飲食を絶ち、神の恵みに感謝する。ラマダン月の間、日の出から日没まで食べ物と飲み物を絶つ。多くのイスラム教徒は、日の出前にスフールと呼ばれる食事を摂り、日没後はイフタールと呼ばれる食事を一日の断食の終わりに摂る。モハメッドにならって、ナツメヤシの実から食べ始める。日没後の食事は、一年の間で一番贅沢でバラエティーに富んだ食事を摂るのが習慣の様だ。特別のお菓子や食事のメニューもあって、もしこの時期にモロッコ人のお宅に招待されたとしたら、その食事の豪華さ、美味しさに、驚く事になると聞いている。モロッコでは、旅行者がラマダンに参加することも大歓迎。あくまでも自由意志で、自分たちの習慣を押し付ける事は無い様だ。
また、ラマダン明けには、宗教的な義務として、その年に収入のあった者は、収入の無かった人に対して、その収入の10%を分け与えるという決まりがある。モロッコでも、貧しいひとの権利として、ラマダンが終ったその日の夕方から、大きな袋をもってこの10%「フタラトゥ」を集めて回り人がたくさん出てくるそうです。ラマダンでは、“チャリティー”が重要な位置を占めていて、断食は自己犠牲や、空腹を経験して飢えた人への共感を育むことを重視する。
ラマダン中、イスラム教徒のコミュニティは協力して、貧しい人への寄付を募り、衣類や食料を提供し、イフタールの夕食をご馳走したりする。今日の過激なイスラム教徒のテロが各地で起きていて、一部の人たちはイスラム教徒に対してかなり悪いイメージを抱いているが、多くのイスラム教徒は平和を愛する人々なのだと思う。