日本人になじみ深いカステラ
スペインのお菓子は、製菓の歴史上で大きな役割を果たした。イスラム教徒から伝わった砂糖・アーモンドはスペインの修道院を通して各地に、また新大陸からのカカオはスペインを窓口にヨーロッパに伝播した。スペインはカカオ豆の栽培から調理に至るプロセスを独占し、驚いた事!に、約1世紀の間、チョコレートはスペイン内のみで流通していたとの事。
スペイン生まれの焼き菓子ビスコッチョ(Bizcocho)はスポンジケーキの原型。時を経て、これらがカステラの原型となったと言われている。カステラは、室町時代の末期、南蛮船で鉄砲やキリスト教と共に日本にもたらされた。織田信長や豊臣秀吉の大好物だったとか。江戸時代になると長崎出島でカステラが製造され、次第に味が現在の日本のカステラに近づいていったとか。スペインの力恐るべし。
またスペインは世界有数のワインの産地。中でもリハオのワインはフランスのボルドーワインと並んで高い評価を受けている。しかし、大衆的なワインは酸味が強く、水割りや蜂蜜を入れて酸味を和らげる必要がある。若者の間で人気のサングリアはまさに酸味のあるワインをジュースで割り果物を浮かべた飲み物。
早朝のカフェではエスプレッソコーヒーにコニャックやアニス酒を加えたカラヒージョ(Carajillo)がしばしば飲まれる。筆者もこのコーヒーを飲んだ経験があって、冬だったせいか、体が温まり元気になった思い出があります。