茎工房
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コラム〜世界の食〜

ベトナム編 -ベトナム料理-

 ベトナム料理は古来中国の影響を最も強く受けてきた。そして19~20世紀かけて植民地時代のフランスの影響も受けて発達してきた。 多くのエスニック料理の様に辛すぎず、甘すぎないマイルドな味わいが特徴。新鮮なシーフードや生野菜、種類豊富なハーブをたっぷり使ったヘルシーなメニューの数々は特に女性にうれしい。エビや豚肉、生野菜、香菜などをライスペーパーで巻いた春巻きは日本でもおなじみの人気料理。またフォーは米粉を使った麺のこと。牛肉や鶏肉を乗せスープをかけて食べるのが一般的。好みで、香菜(コリアンダーなど)やレモン汁をトッピングに。また、フランス植民地時代の名残なのか、ベトナムにはパンを食べる文化が根付いている。中でも人気なのが「バインミー」、バゲット風サンドイッチのこと。朝から元気に働くベトナム人は、屋台でテイクアウトして職場に向かうようだ。
 ベトナムは南北に長い国のため、北部は魚醤など使用した塩辛い味付けが多く、中部は唐辛子などを使った辛い味付けが多い。フェ料理(フェ=グエン王朝の古都)は宮廷料理の影響をうけ洗練された料理が多い。南部は砂糖やハーブを多用した甘い味付けが多い。ココナッツミルクも食材として多く使われる。
青いパパイア青いパパイア 筆者の大好きなベトナム映画といえば「青いパパイアの香り」。ドキュメンタリー出身のベトナム系フランス人監督、トラン・アン・ユンが初めて映画に挑戦した作品。1951年のベトナムが舞台。静寂な日常の世界、一人の少女の成長を瑞々しくまた官能的に描いている。シンプルな物語ながら、その映像美には圧倒される。(熟すると果物のパパイア)青いパパイアは“野菜”なのだと知ったのもこの映画だ。それ以来、“パパイアはサラダで食べる”である。機会があったら是非この秀逸な映画を堪能して欲しい。オススメです。

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